去る4月9日、当社技術部調査課は、「安全啓発ミーティング」を開催しました。
橋梁点検業務を担当している当課の仕事は、高所作業や狭小空間での作業が日常です。そんな仕事をするにあたって、最も大事な事が「安全」。
そこで、災害の未然防止に取り組むために、実際に現場で体験した「ヒヤリハット」について話し合いました。
「ヒヤリハット」とは、危ないことが起こったが、幸い災害には至らなかった事象のことです。
文字通り、思いがけない出来事に「ヒヤリ」としたり、「ハッ」としたりすることが名前の由来なのは、ご存知のとおりです。
まず、1人ずつ実際に現場で体験した、ヒヤリハットについての事例と対策について発表しました。
現場は高所作業が多いので、特に落下物については普段から最善の注意を払う必要があります。でも、注意するだけでは、作業器具などの落下を完全には防げないので、脱落防止措置も大切です。そのうえで、落ち着いて慎重に作業することを心掛けています。
ですが、夏場の作業は高所作業などに加え、暑さという大敵が待っています。作業に一生懸命に取り組んでいると、つい自分の体調の異変に気づくのが遅れることがあります。事実、昨年の夏には当課の課員に熱中症の症状がでた事例が発生しました。熱中症は命にかかわります。
体調に異変が起きてからの休憩や水分補給では遅いので、一般的によく言われていることですが、喉が乾いていなくても早めに水分補給をする事が、まずは予防の第一歩です。また、必要に応じて塩分チャージ。そしてすぐに体が冷やせるように、普段から作業車に水や保冷剤を用意しておく。夏の作業は、冷房の効いた環境から、時には灼熱の太陽が降り注ぐ現場に行くことがあるので、社員がお互いに確認しあいながら万全の体制がとれるよう、気を配っています。日頃からの意識付けが大事。そのことをミーティングでは再確認しました。
作業現場は天候にも左右されやすく、特に雨の日は手元足元の状態が悪くなり、滑りやすくなります。さらに、橋が架設されている場所は河川のため、周辺では風が強いときがあり、道路の幅が狭い所では特に突風に注意が必要です。
どんな場合でも「~かもしれない」の意識を常にもち、事前に対策をする事が大事だと、皆で確認し合いました。
「ヒヤリハット」は、現場作業以外の普段の何気ない日常生活の中でもあります。
「~かもしれない」を意識して、事故・怪我のない日常になるようにしたいと思います。
さて、安全啓発ミーティングでは、当課の社員が考えた安全啓発標語を持ち寄りました。その中から、課員の投票で優秀賞と最優秀賞を選びました。
その結果は次のとおり。
【最優秀賞】声を出し 安全確認 みなのため
【優秀賞】ちょっとまて! それで良いのか 再確認!
16作のなかから、2つの作品を選びましたが、どの標語も毎日の安全作業を願っての秀作だと思います。この標語の根底にあるのは、やはり「油断と慣れ」の排除ではないでしょうか。今回の安全ミーティングで強く感じたことです。
この標語に込められた安全への思いを胸に、今年度もまた橋梁点検の仕事に頑張ります!